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   「こころがそのまま言葉に変われたら・・・、人はもっと救われたかも知れない。」

 

紀元前560年ごろの春、父をカピラバストウ国釈迦族の王スッドーダナ、母を
マーヤー妃として4月8日朝、生まれられたのがシッタルダー太子、後のお釈迦様であります。お釈迦様は生まれてすぐに右手を上げて天を指し、左手を下げて地を指して真っすぐに立って、そのまま東・西・南・北・上・下の六方向に向かって7歩進み、「天上天下唯我独尊」と言われたという伝説があります。

「天上天下唯我独尊」の意味は、「他人であれ、自分であれ、人間としてこの世に生まれ出て来ることができて、しかも生命が今自分に宿っているということは、何ものにも代えがたい尊い事実である」と言う意味で、ひいては、「この世のすべての生きとし生けるものすべてにやどっている生命1つ1つが等しく尊い」ということをお釈迦様は2500年前にさとされたのです。

この世に生を受けたその瞬間に、人は言葉を話しはじめます。言葉は自分のこころを伝える最も強力な手段なのですが、いつしか言葉とこころは、それぞれ勝手に徘徊するようになります。それは煩悩のなせる業でしょうか。

親鸞の『歎異抄』に一文があります。「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや(善人が極楽往生できるのなら、悪人ができないはずが無い)」

<人は自力で善(往生の手段となる行為) を成すことは不可能である。人はすべて悪(往生の手段とならない行為) しか成せない。だから、悪人と自覚している人の方が、自分は善人だと思っている人より、本願により救われる道を自覚している事になる>

こころを等身大の鏡で言葉に置きかえられたとき、初めて自分自身を認識することができるのではないでしょうか。

 

 

 

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